生産者

常滑で多種類ないちじくを育てる

2020.12.14
 愛知県は日本一のいちじくの産地として知られている。国内シェアの約20%を占める生産量の高さの一部を支えているのが、県内でもトップ3の生産量を誇る常滑市。知多半島の温暖な気候も相まって、いちじくは秋頃まで実をつけ、長い間収穫することができる。収穫は8月から10月までがピークで、多くのいちじく農家は「サマーレッド」と「桝井ドーフィン」の2種類を生産している。そんな状態の中、酒井さんの「さかい農園」では11種類にも及ぶいちじくが育てられている。その理由には、いちじくの実の付け方にある。
 
 
 
― いちじくは短期決戦
 
 前述した通り、知多半島の暖かい気候はいちじくにとって環境が良く、成長を促す。しかし、いちじくはとにかく熟すスピードが速いのが特徴で、「一晩で熟すことから、いちじくと呼ばれる」という説もあるほど。特に暖かい夏になるといちじくは次々と成長し、どんどん熟し、収穫が間に合わないと無駄になってしまうこともある。そういった事情を考えると、収穫の時期に限り多くの人手を準備せねばならず、色々と調整が難しい。そこで組合を活用して、共同作業を行うという手もあるが、酒井さんは自分たちでできる方法を考えた。それが、少しずつでも多くの品種をつくる方法だ。品種によって収穫の時期もずらすことができ、結果として少人数でコツコツ収穫を続けることができるようになるわけだ。
 
― 品種の違いを楽しむ
 
 生産側の事情を知れば、いちじくがリンゴやみかんのように、世の中に広く流通していない理由が見えてくる。産地以外の地域では、そもそも生のいちじく自体が珍しかったり、貴重だと感じる人も多いだろう。それだけでも常滑で新鮮ないちじくを食べることに価値はあるのだろうが、更に貴重な「見たこともないいちじくの品種」をも楽しむことができる。例えば「バナーネ」は白いちじくに分類され、熟しても皮が赤くならない。少し小ぶりではある物の、中の果肉は赤く粒々が多めで糖度も高い。ねっとりとした食感がバナナのようだと言われる品種だ。一方黒いちじくに分類される「ビオレ・ソリエス」は、フランス原産の品種。サイズは中ぐらいだが割れにくいので出荷がしやすい。他にもしましま模様が特徴的な「ゼブラスイート」や、外観が地味でも中が鮮やかな赤というコントラストが美しい「ロードス」。数が少ないので、いつ何が手に入るのか約束するのは難しいが、その時期に美味しい種類をお任せすることによって、貴重な味に巡り会える感じも楽しそうだ。
 
 
 
 
 
― 全国に届く「とこなめいちじく」
 
 酒井さんはもともと国立の研究機関で土壌の研究をしていたので、いちじくへのこだわりは土作りからはじめている。そんな酒井さんのいちじくは、今や名古屋や東京のレストランから直接引き合いを受けるなど、確実にその魅力は世間に広がりつつある。そんな常滑のニッチな魅力を、常滑で体験して欲しい。

詳 細

さかい農園

住所 愛知県常滑市坂井字西山神32-3
TEL ー
WEB https://www.sakainoen.com/


ツアー詳細
    • 日時
    • 持ち物
    • 集合場所
    Copyright 2020 とこなめ農泊観光推進協議会

    ページ上へ